STEAM教育とは?

STEAM教育(スチーム)ってご存じですか?

科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)。アート(Art)、数学(Mathematics)の5つの領域を対象とした理数教育に創造性教育を加えた教育理念。知る(探究)とつくる(創造)のサイクルを生み出す、分野横断的な学びです。

体験の中でさまざまな課題を見つけ、クリエイティブな発想で問題解決を創造、実現していくための手段を身につけるというもの。
社会とテクノロジーの関係がますます密接になっていくこれからのAI時代、この5つの領域の理解と学びを具体化する能力がますます必要となってきます。
本記事では、STEAM教育について基本的な事項を解説していきます。

 

STEAM教育の基幹にあたるSTEM教育

STEAM教育よりも前に、「科学、技術、工学、数学」を横断的に学習する「STEM(ステム)教育」が誕生していました。
「STEM教育」は、その学問領域を見ても分かるように「理系人材の育成」を目的に掲げたもので、2000年代後半から知られるようになりました。
その背景には、ロボットやAIといった技術の急速な進歩があります。
ロボットやAIなどは、技術に加えて統計的な数学的な知識が必要で、それぞれの分野を掛け合わせることで革新的な技術発展に繋がっていくと言えます。
そうした流れの中で「理系分野の複合的な知識を持つ人材」を求める声が高まってきました。

 

STEM教育にA(アート)がプラス

新しい技術を生み出し、世の中に広めていくためには「創造性」や「デザイン」が必要だという考えが生まれてきました。
これがアート(A)です。
先ほど述べたロボットやAI等の研究開発を行うには、理数系に強いだけでは不十分であると考えられるようになりました。
自由な発想力や想像力、自分の考えを具体化し、表現して伝える力、新しいものを生み出す創造力などがあって初めて、身につけた知識や技術が生かされるという考え方です。

問題点の発見や解決には、理系分野だけでなく生活や文化、政治や経済といった文系分野の知識をも兼ね備えた「複合知」が必要だという考えも広まり、国もアートを広く定義した「複合知」の推進するようになってきました。
そして、このような発想力や想像力を鍛えるために取り入れられたのが、アート分野です。
自分の知識を生かし、新しいものを生み出す力が必要とされています。

STEAM教育の基幹には、理系分野を中心とした「STEM教育」がありますが、「A」に当たる部分には「創造性」と「社会課題」という異なるとらえ方があり、それによって意味するところも変わってくるのです。

 

求められている人物像とは

現在求められているのは、ロボット、AI、IoTなどの技術を理解し、さらに発展させることができる人材です。
これらの技術は今後も需要が高まり続け、人間が行っていた役割を果たし、本来は人間が行うべき仕事を担う時代がやってくるかもしれません。
ところが、その道筋を作り発展させていくのも人間自身です。
ロボットに何をさせ、どんなAIが求められているのか、それを見極めた研究開発を行える人物が必要とされています。

 

自由な発想力で考えを伝える力

アート分野は科学や数学分野と異なりますが、何を作りたいのか?どのようにしていきたいのか?というベース部分が無ければ何も生み出すことはできません。
持っている知識や技術を活かし、もっといい方法があるのでは?このシステムを応用すればこんなことができるかな?と新しい発想が今後求められています。
また自由な発想でものを考える力と同時に、それを伝えていく能力も必要になってきます。
「自分が開発したシステムではこんなことができ、こんな場面で役立つ」「こういった問題を解決してくれる」と自分からアピールする力はとても重要です。
これがコミュニケーション力の向上に繋がり、将来的にはプレゼン力にも活かされてきます。
小さい頃から自分の考えを伝えるトレーニングを繰り返すことにより将来非常に有利に働きます。

 

日本のSTEAM教育

最新の学習指導要領は小学校では20年度、中学校は21年度から実施され、高校は22年度から実施されます。
これらの中にも、STEAM教育の考え方が生かされています。
〇日常生活等から問題を見いだす活動(小:算数、中:数学)
〇見通しをもった観察・実験(小中:理科)
〇必要なデータを収集・分析し、その傾向を踏まえて課題を解決するための統計教育(小:算数、中:数学)
〇自然災害に関する内容の充実(小中:理科)

など、STEAM教育の観点から「課題発見・解決型」の授業を取り入れることが盛り込まれています。

 

国際比較から見える課題

そうした教育の見直しの中で問題になっているのが、理数に対する「苦手意識」です。
文部科学省と国立教育政策研究所が発表した「国際数学・理科教育動向調査」(20年)のデータでは、日本の小・中学生は「算数数学の勉強は楽しい」、「理科の勉強は楽しい」と感じている割合が、国際平均と比較すると低い傾向にあることが分かっています。

上記のことから将来、理数系の仕事に就きたいと感じている学生は、非常に低く、理数教育の苦手意識を克服させていくことがSTEAM教育推進の重要な鍵となっています。

 

STEAM教育の実践

国内ではさまざまな高校でSTEAM教育を試験的に導入していますが、まだまだだと言えるのが現状です。
それにはいくつかの大きな問題点があるのが事実です。

一つは実験を行うには危険が伴うこと。
興味を持たせるための声かけにも物理的に先生の人数が足りていないこと。
学校現場で子どもの探究心を刺激するような授業を行うには、授業体制の改革が必要になってくるのです。
ただでさえ忙しい先生が、新たな専門的なスキルを求められてしまっているのです。

また、日本は世界に比べて教育へのICT活用がかなり遅れているのも原因の一つです。
学校で配布されるタブレット等にはネット回線が制限されていて、子供たちが自由に探究することを妨げています。
フリーWifiスポットの拡充も今後必要なことだと考えます。

今後子供たちが「自分」の力で学び理解し、さらに考える力を伸ばすためには、ひとりひとりのペースに合わせた学習システムにより学びへの意欲が向上され、未来の可能性を切り開いていくのではないでしょうか。

 

 

 

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